エアコンが無い時代

お魚くわえた野良猫追っかけて
裸足で駆けてく 陽気なサザエさん

サザエさんは野良猫を捕まえてどうするつもりだったのでしょうか?
野良猫がくわえた魚を食べるのか、野良猫そのものをたべるのか…
そんなサザエさんがやっていたような、やっていなかったような「打ち水」のお話です。


そもそも打ち水とは

打ち水
ほこりを鎮めたり暑さをやわらげたりするため、道や庭先などに水をまくこと。また、その水
広辞苑』より

とあるように水を撒くことで暑さをやわらげる行為なのであります。


水を撒くだけでなぜ暑さがやわらぐのでしょうか。
これは『気化熱』というものを利用しているのです。
予防接種などで注射されるときのことを思い出してみてください。
注射を打つ前、消毒用の揮発性(気体になりやすい)の液体(エタノール?)で腕を拭かれますよね。
そのときの
液体で拭かれた部分がスースーする感覚
これが気化熱です。
汗で体が冷えるのもこの原理です。

多くの液体は気体よりエネルギーが低い。
液体が気体になるにはエネルギーが必要なわけです。
エネルギーを周囲から奪い液体から気体になる、そのエネルギーが熱なのです。


気温が30℃の時、地面の温度は何℃になると思いますか?
天気予報の気温は日陰の風通しのよいところで測った気温です。
炎天下の地面の温度は50℃を簡単に超えるでしょう。
その地上を駆け抜ける風が温風となるのも頷けますよね。


ここに水を撒きます。
水は100℃以下でも蒸発するので、地面の熱を奪い、ガンガン蒸発します。
水の蒸発によって熱を奪われた地面、その上を通過する風も水を撒く前より冷たくなるというわけです。
昔の人の知恵は凄いですね。


現在、日本という国はアスファルトで固められた地面の上に成り立っています。
アスファルトの方が土より表面の温度が高くなりやすいので、打ち水は昔より効果を発揮するかもしれません。
打ち水で電気代節約!
でも水道代がかかるか…