ヤマサ

醤油製造会社であるヤマサの研究職にある人の公演があるというので聴きに行ってみた。
(場所も研究室がある棟の1階だったし)
公演が始まって気がついたのだが、どうやら
ほかの研究室のセミナーの一環
らしい…
周囲をその研究室のメンバーに囲まれ、斜め前に研究室の教授に固められ、まさに四面楚歌。
(同じ専攻内の研究室のため微妙な顔見知りがいたし、その教授の授業を3年間取っていたので「こいつほかの研究室の4年生だ」とすぐにわかったと思う。


でもつまみ出されることなく、なんとかその公演をずっと聴くことができた。
ヤマサは醤油の製造の他にも
・製薬(というか原薬の開発)
モノクローナル抗体を用いたセンサの開発
*1
など色々な事をやっているらしい。
コンブのDNAやRNAが粉末状の物を見れたり、うまみ成分の分離にHPLC*2(という単語は出なかったが実際の装置や方法を聴くと…)を用いているということを知ることができ、結構面白かった。


ただ
・以前起こした製薬分野での事故(薬学の教科書に必ず載っているらしい)
・「自然界のものだから安全だ。」という発言
にはガッカリ。
製薬分野での事故は「臨床をやった企業が違うから、自分たちは悪くない。」といっているような態度が見え見えだったし、理系の人間として「自然界のものだから安全」という安易な発想すぎる!
(自然界にも体内に入ると有害なものもたくさんあるし、「ワラビ」のように一見安全そうに見えるが非加熱で食べると発がん性を持つものもある。)
きちんとした臨床試験を行わない、自分が作ったものに対する責任を他者に擦り付けるような事は絶対あってはならないことだ!


という突っ込みを入れてやりたかったが、今度こそつまみ出される恐れがあるため控えた。
醤油はヤマサのを買わないようにします。

*1:用途に応じた数種類の抗体を作成し、それらを基板上に付着させ、そこにサンプルを触れさせると抗体のいくつかが反応する。
その反応した抗体の種類と組み合わせで、サンプルに何が含まれているかがわかる。医療や水質調査などに応用されている。

*2:要するに液クロの高速バージョン。混合物を高速分離する装置。各主成分を溶媒に溶かし、充填剤を「ふるい」として利用し、流出時間の差を生じさせることで分離することができる。